東アフリカの知られざるギター・ヒーロー、タンザニア出身のJohn Ondolo。彼の楽曲を集めた編集盤が登場。リリースはMississippi Records より。50年代後半から60年代前半に録音された貴重な初期録音SP 盤から選曲。この地域では珍しいと言われるオープン・チューニングを使い、ヒプノティックなフレーズを作り出し、その上にリズムバリエーションを重ねている。そのフレーズやリズムの元になったのは、ナイロビのポップミュージックにアメリカから輸入された最新のロックンロール、そして若き日に体験したアバクリア族の音楽など。ギターと歌をメインに時にフルートを絡めた催眠的な心地よく優しい響きに時間は止まる。アウトサイダーで敬虔なカトリック教徒だった彼は、音楽業界の流れに流されることなくマイペイスに活動し、後にタンザニア政府のために移動映画館の車を運転して回ったとか。その仕事中の不慮の事故で左手を失い2度と彼のギターを聴くことはできなくなったとか。Mississippi Records がこの英雄にスポットを当てるまで10年の歳月をかけたというアルバム。味わって隅々まで堪能したい贅沢さ。素晴らしい仕事。
Side A
SIde B
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