信頼のレーベル、アナログ・アフリカのニュー・ワーク。と、聞けば好き者ならば、もう間違いないのはお分かりいただけるはず。で、今作はブラジル北東部の伝統音楽、フォホーにスポット。彼らがブラジルの作品をリリースするのは、北部ベレンの音楽、カリンボーをモダンにアップデイトさせたメストレ・クピーホ以来となる。今回はサンフォーナ(ボタン式アコーディオン)奏者のカマローンの諸作にスポット。しかしこれまた凄い曲を集めたものだ、、年代は64年から74年。文句のつけどころない、抜かり無い選曲。胸が締め付けられるようなフォホーならではな郷愁の曲から、祝祭の歌、黒いリズムに、ロック的破壊力を感じさせる曲まで。1曲目から最後まで一切の捨て曲なし、とは少し言い過ぎかもしれないが、どの曲もカマローンによる多彩なフォホーを楽しむことができる。実際、ヴィンテージ・フォホーを聴ける作品はそれほどリリースされていないはず。復刻化が進んでいないこのジャンルの、相当濃い所。聴き応え、充分すぎます、これは!!本作ライナーノーツに素晴らしい言葉があるのでこれを最後に紹介したい。彼が尊敬するルイス・ゴンザーガから言われたと言うこの一言。「伝統音楽を近代化する方法は沢山ある。だから自分の音楽を創造するように」素晴らしい、こんなことが言える人間になりたいものだ。
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