中東ゴラン高原出身のデュオ、TootArd。シリアにイスラエルが共に領有権を主張し合う土地で、国際的にはイスラエルが不法占拠している状態で当地に住む人々には国籍が無いと言う。当然ながらパスポートも持つことが出来ていない。そんな常に緊張感あるところから登場した彼らの3年ぶりとなるアルバムが入荷。2010年から活動を開始。デビュー当初はレゲエ・バンドとしてキャリアをスタート。その後、アラブの砂漠のブルース・バンドとなり今作ではなんとアラビアン・ディスコ・バンドへと変貌を遂げていた。スゴいなこの変わり身。で、もっと凄いと思うのは完成度の高さ。この変わり身でこのクオリティの高さは正直、驚き。ヤマハのアラビック・シンセサイザーのチープな音色とオリエンタルなメロディにディスコ・ビート。この上ないエモさが揃ったサウンドに100%ロックオン。完璧にハマったね。歌詞面では先に触れたパスポートを持たない人々から見た社会や愛や自由を歌っていると言う。3枚目にして遂に自分たちの音楽に彼らは辿り着いたのか。結成からこのスタイルでやっていると言っても疑う余地のない位、自然で相当カッコいい仕上がりの本作。まさにタイトル通り、移民の鳥の様に自由に飛びここに辿り着いたのだろう。この先どこへ飛んで行くのか、興味は尽きないね。
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