スークースやアフロビート、ルンバ・ロックなどのリイシューを手がける信頼と安心のNo Wahala Soundsより、東アフリカが誇る音楽大国の一つであるケニアの1970年代から1980年代を彩った8バンドの音源を収録した良質コンピレーション!ケニアを代表する音楽の一つにベンガがありますが、ともすれば似たような曲調のベンガが続きがち。このコンピレーションの優れたところは、むしろベンガ色がそれほど濃くないグッド・ナンバーを選んでコンパイルしているところ。ジェム・ラッキー・ジャズが演奏するA-1"Margy Sugar 'Na'"こそ、ベンガの特徴でもある流麗でメロディアスな美しいギターをフィーチャーしたキャッチーなナンバーが収録されていますが、続くカングンド・ディー・ボーイズの"Uchawi Ni Mbaya"(A-2)、オーケストラ・ビマ・リーの"Ombi"(A-3)などは近隣のコンゴからの影響が強いルンバ・コンゴレーズを自分らの解釈で演奏しています。ビマ・リーのホーン・アンサンブルと間隙を縫って挿入されるエレクトリック・ピアノ(Farfisaかな?)の音色がとにかく美しい。ケニアのコンピでは必ずといって良いほどのコンパイル率を誇るルラス・バンドもシンプルな展開であれど、宅録を思わせるチープなギターが特徴的なケニアン・ポップスを披露。オーケストラ・モジャ・ワンのソウルフルなバラード(B-2)もホーン隊が泣きのメロディで琴線を揺さぶる。恐らくかなりレアな音源であろうキャンガンガ・ボーイズ・バンドの"Iveti Matuku-Aya"(B-3)はスークースの王道をいくようなギターリフとリズムで突き進む。ラストを飾るファウンダー・インターナショナル・サウンドの"I Love You Posha"(B-4)はなんとレゲエ!!!本人たちはルンバ・コンゴレーズをやってるつもりなのかもしれないが、ギターのリズムは完全にレゲエのそれで圧巻。後半の展開は完全にルンバ・コンゴレーズですが。8バンドどれもがバラエティに富み、ケニアの音楽初心者には最適なアルバムですが、ズブズブな人でも十分楽しめる充実した内容には本当に脱帽。SHOCHANG (HIGHLIFE HEAVEN)
Side A
Side B
» 商品の取り置きは3週間まで/返品・についてはこちら