サハラ砂漠の国、ニジェールのアガデス出身のバンド、Etran De L'air のアルバムが入荷。本作は2枚目のアルバムで、1枚目はライブ録音盤。本作が初のスタジオ作となる。と言っても彼らの生々しい演奏は一聴、ライブにも聴こえるほどのダイナミズムを持つ。このバンド、兄弟と従兄弟からなるファミリー・バンドで、リーダーのMoussa “Abindi” Ibra がなんと9歳の頃に始めたらしい。この町の結婚式を中心に津々浦々でライブを行い、彼らが言うに、アガデスで演奏していない場所はないほどとか。所謂、砂漠のブルースと呼ばれるジャンルに括られるわけだが、跳ねたリズム、ビートがこのジャンル特有の重さを軽快なものとし、親しみやすくしている。他のバンドが西洋に目を向けがちな中、彼らは同じアフリカ大陸に目を向け、コンゴのスークースなどからの引用がこの独自性を産んだのであろう。まるで現地の太陽を表すかのようなギラついたエネルギーに満ちたヒプノティックな乾いたギターのメロディに圧倒されるのは言うまでもない。そして結婚式を中心に活動するという祝祭感。これが聴く者の心に喜びと火を付ける。アルバム通して是非堪能頂きたい一枚。圧倒、まさにその一言に尽きる。聴き終えた後の心地良い脱力感に何かが見えた気がした。
Side A
Side B
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