レバノンのバンド、Ferkat Al Ard のヴォーカル/メインコンポーザーのIssam Hajali。彼が1977年にカセットテープでなんと100本のみリリースした幻のソロ作がアナログ化。リリースは中東のオブスキュアな音楽の復興に努めるHabibi Funk より。当時、政治的な理由でフランスに1年間亡命したというIssam Hajali。本作はその亡命時にベイスとなるサウンドを録音。現地フランスにアルジェリア、イラン、レバノンのミュージシャンとレコーディング。その後、ベイルートに戻った際、パーカッションなどこの作品に足りない部分を録音し完成。しかし当時の情勢ではこのアルバムをレコードで販売できるようなレーベルはほぼ皆無に等しかったそうで、彼はカセットテープ100本を作り町のレコード店などで販売していたとか。と、これがこのアルバムが埋もれてしまった理由。40年以上という「熟成」の月日を経て今、こうして世に再び舞い降りたというわけだ。現地の訛りを感じさせるフォークサウンドはどこかブラジルのみなす地方の音楽との類似性を感じさせる。またジャズ的なアプローチも随所に感じとられ、他にはない音楽交錯が聴くものを引き込むことだろう。レバノンの極上アシッド・フォーク。この美しさ心穏やかにする。
Side A
Side B
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